スペイン語力アップ!ブログ

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60歳で退職し、スペイン語を始めてからガイドになったいきさつ

国際交流 | 2019-10-02

2011年からスパニッシュ・オンラインで学習されている田口様が、コンサートフラメンコギター協会の機関紙「ふぁるせぇた」第422号に寄稿されました。
田口様と同協会の転載許可をいただきましたので、紹介させていただきます。

60歳で退職しスペイン語を始めてからガイドになったいきさつ

田口道興

高校の同級生だった事もあり、毎年、横浜の吉川二郎コンサートに行き、打ち上げで飲んでいてスペイン旅行の話がよく出ていたのですが、いつか行きたいと思っていました。

2011年の東日本大震災の年に60歳になりきっぱりと会社を辞め、念願のジローさんツアーに参加しようと思いました。
そのためには少しは喋れたほうがいいかと思い、スペイン語を勉強し始めました。
ほぼ同時期に
Spanish Onlineという会社がグアテマラの先生を使ってSkypeで日本人にスペイン語を教えるという仕組みを始めました。
これに乗っかり、初級の市販の学習本と併行して、201110月に生の先生と一対一で話す機会を得ました。
その半年後の
2012年5月に念願のスペインツアー参加を果たしました。その時の話は「ふぁるせいた」に投稿しましたので割愛します。
しかし、ギターのコンサートでジローさんがスペイン人を相手に冗談を言って、本気で笑わせるのに感動し、こういう風になりたいと思うようになりました。

その後、2013年夏には単身でグアテマラ旅行に行き、2014年には一ヶ月間、コロンビア、ペルーに単身で旅行しました。
その経験がさらにスペイン語熱に火をつけ、スペイン語のテストDELEを受験し、初級のA1とA2の合格を経て始めてから7年の2018年には中級の下のB1に合格しました。
併行して2015年からSpanish Onlineが生徒とスペイン旅行者をマッチングさせるボランティア·ガイドサービスを開始し、早速わたしもガイドを始めました。
やってみると、そんなに敷居が高くない事に気づき、だんだんとガイドの頻度が高くなり、今では累積100回を超え、今年は平均で月4回は実施しています。

こちらとしてはスペイン語の会話練習になり、スペインや中南米の人と楽しく会話でき、旅行者にとってはボランティアでスペイン語は拙いながらもちゃんと行きたいところに連れて行ってある程度説明してくれ、食事の予約もしてくれるのでどちらもメリットがあるという、上手いこと考えたシステムです。

どういう仕組みかというと、インターネット上にあるページでスペイン語圏の人が応募し、それをfacebook上に転記してくれるので、そこに生徒がガイドしたいという希望を出せば、即決です。旅行者のメールアドレスを教えてくれるので、自分でメールをやり取りし、行きたいところを調整し、待ち合わせ場所と時間を決めてガイドを実施します。
今では旅行者のガイド要望が多すぎて、生徒が対応しきれない状況が続いています。

Spanish Onlineの生徒は全国にいるので、東京、名古屋、大阪、京都、広島、金沢などでガイドしています。
生徒のレベルはまちまちで、スペイン語を初めて3ヶ月でガイドした猛者もいます。
わたしの持論ではスペイン語のレベルはあまり関係ないと思っています。東南アジアの国々にツアーで行くと日本語でガイドしてくれますが、めちゃくちゃな日本語の場合があります。それでもなんとかなっているのと同じ感じです。
正確なスペイン語を求められているわけではありません。
わたしのテリトリーは東京、横浜、鎌倉ですが、今度箱根にも行きます。

そしてついに、今年8月からSpanish Onlineが有料ガイドのサービスを始めました。
有料といっても時給でアルバイト料程度の安価ですが、食費、交通費、入場料などはお客様持ちです。わたしも参加してみました。
ジローさんとスペインに行った頃は、スペイン語で金を稼ぐなど想像できなかったのに、まだ飯は食えませんが、小遣い程度にはなります。

今ではある程度は冗談を言って、スペイン人を笑わせるようになりました。
痛快です。