ネイティブの話すスペイン語のスピードに慣れるためのコンテンツや、スペイン語学習に役立つ情報を随時アップしていきます。
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今回は、中長期の留学経験なしの独学でDELE C2を取った私が、自信を持ってオススメするスペイン語の学習ツールを4つご紹介します。
この記事を最後まで読むことで、以下のメリットが得られます。
4技能(読む・聴く・話す・書く)それぞれに適した学習ツールがわかる
正しい手段を選ぶことで学習を効率化できる
◎この記事はこんな方におすすめです。
どうやって勉強を進めればよいか悩んでいる方
勉強がマンネリ化しており、新しい学習ツールが知りたい方
なんとなく非効率な学習をしている自覚がある方
「NHKラジオ『まいにちスペイン語』を1年以上聞いているのに話せるようになりません。どうしたらいいですか?」
このような質問をこれまでに何度かいただいたことがあります。皆さんはどうして、この方が話せるようにならないと思いますか?
主な原因は、「学習ツールが間違っている」からです。
ただし、誤解しないでください。NHKラジオの内容や質は優れたものだと思います。しかし、それは主にリスニング力や語彙力を伸ばすためのツールですよね?
そのため、NHKのラジオをどれだけ熱心に聞いたとしても、それだけでペラペラになるのは難しいのです。
冷静に考えれば、そんなに難しい理屈ではないと思いますが、案外こういう落とし穴にハマっている学習者を見かけます。念の為、注意しておきましょう。
その中で感じたのは、語学学習のアドバイスをすることは、まるでお医者さんの「診察」のようだということです。
お医者さんが患者さんに診察を行い、一人ひとりの症状に合った処方箋を出すように、私も学習者の目標や課題をヒアリングし、現在のレベルに基づいて適切な学習法や計画を提案します。
例えば、腰痛を訴える患者さんに風邪薬を処方するお医者さんはいませんよね。同じように、「話せるようになりたい」と考えている学習者に対して、リスニング教材だけをおすすめすることはありません。
もし誤った学習法を選んでしまうと、学習効率がなかなか上がらないばかりか、時間と労力が無駄になってしまうこともあります。
皆さんの大切な時間とお金を投資して勉強するのであれば、学習効率を最大化する方法を選ぶべきだと私は考えます。
そこで、次章以降では、スペイン語の4技能(読む・聴く・話す・書く)それぞれに適した学習ツールをご紹介します。
スピーキング力を向上させるための学習ツールをご紹介します。
まず、大前提として、身近にスペイン語を使用できる環境がある場合は、積極的に活用しましょう。もし、周囲にスペイン語話者がいない場合は、オンラインレッスンの受講(または追加レッスンの受講)を検討してみてください。
多くの方が感じているように、実際の会話練習は、一人でのスピーキング練習よりも効果的です。なぜなら、会話練習ではスピーキング力(アウトプット能力)だけでなく、瞬発力やリスニング力も同時に鍛えることができるからです。
しかし、最初からスペイン語での会話に自信が持てなかったり、会話の前に練習を重ねたいと考える方もいらっしゃるでしょう。そうした方には、ChatGPT-4oの「音声会話機能」を活用することをおすすめします。
2024年11月26日時点(筆者調べ)では、この「音声会話機能」は月額20ドルの有料会員向けサービスとなっています。
もちろん、ChatGPTは無料版でも非常に便利なツールですが、初心者の方ほど有料版の利用を検討すべきです。その理由は以下の3点です。
2. 高精度な日本語-スペイン語翻訳:有料版では、より精度の高い翻訳機能を利用でき、学習効率が向上します。
3. 高速なレスポンス:無料版に比べ、読み込みや応答速度が速く、ストレスなく学習を進められます。
私は日本にいるときもメキシコに住んでいたときも、ほぼ毎日スペイン語のオンラインレッスンを受講してきました。
なぜなら、先ほどお伝えした通り、実際の会話に勝るスピーキング練習法はないと信じていたからです。当然ながら、1回のレッスンごとに費用が発生していました。
その点、ChatGPT-4oの音声会話機能を使えば、月額20ドルというコストで、ほぼリアルな会話を好きなだけ楽しむことができます。この圧倒的なコストパフォーマンスの良さは魅力的です。
さらに、オンラインレッスンとは異なり、24時間365日、自分の好きなタイミングで利用できるため、忙しい方にも最適な学習ツールと言えるでしょう。
(私は言語設定を「スペイン語」にしていますが、設定が「日本語」になっている場合は、日本語で表示されます。)
1. アプリを開く:アプリを起動すると、メイン画面が表示されます。
2. 音声会話モードを開始する:画面右下のテキストボックス内にある「音波」のようなマークをタップしてください。
3. 会話を始める:画面中央に青い「波」のようなイメージが表示されたら、会話を開始できます。
いきなりスペイン語で話し始めてもよいですし、最初に日本語で「会話のテーマ」や「目的」を伝えてからスタートするのもおすすめです。
以下に、「音声会話機能」を活用する際に役立ちそうな指示文の例をいくつかご紹介します。
会話が終了すると、行った内容はテキストとして記録されます(上画像のような形式で保存されます)
これを活用して、以下のような復習を行うと効果的です。
この一連のスピーキング練習が、24時間365日、好きなタイミングでやり放題です。この柔軟性は、忙しい方やレッスンのスケジュール調整が難しい方にも最適な学習法です。
次に、リーディング力を伸ばすための学習ツールをご紹介します。私がおすすめするのは、Lingua.comというウェブサイトです。
このサービスは日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパでは広く利用されている外国語学習サイトのひとつです。
月額に換算すると約116円で、コーヒー1杯より安い価格で高品質な教材を使えます(笑)
その理由として、「国家間の距離が近い」「複数言語が公用語になっている」などがよく挙げられますが、それだけではありません。
そのほかにも、下記のような外国語学習者を後押しする文化や仕組みがあるのです。
こうした高品質な語学サービスが充実していることも、マルチリンガルが多いヨーロッパ圏の背景として見逃せません。
Lingua.comの信頼性
話を本題に戻します。前述の通り、ヨーロッパでは外国語学習の環境が整備されており、学習者の数も多いです。当然のことながら、サービスのコストパフォーマンスに対する消費者の期待値も非常に高いと言えるでしょう。
そんな「語学サービス激戦区」であるヨーロッパで、Lingua.comが人気を集めているという事実は、信頼に足るサービスであることを示しているのではないでしょうか?
上の画像は、Lingua.comのリーディングセクション(言語設定はスペイン語)の画面です。画面を見ると、以下の要素が揃っています。
左上:リーディング用の文章
左下:ネイティブによる読み上げ音声
右半分:読解問題
さらに、右上の「Descargar(ダウンロード)」ボタンをクリックすると、文章と問題文をPDFでダウンロードできます。
これが全部無料というのは、驚きの太っ腹サービスです。正直、かなりお得です(笑)
2. 実用性に乏しい表現が多い:特に「El País」は、ジャーナリスト特有の表現が多く、日常会話で役立てるのが難しい場合があります。(B2以上を目指す方が語彙力を強化する目的で使う分には良い)
3. 日本関連のニュースは語彙の実用性が低い:日本に関する記事をスペイン語で読む場合、直訳的な表現が多く、スペイン語圏で実際に使われる文化的な表現や語彙とは異なることが多いです。
確かに、一般的にスペイン人のスペイン語はラテンアメリカのスペイン語と比べて速いと私も感じます。とはいえ、学習者のためにスペイン人がわざわざゆっくり話してくれるとも限りません(彼らの基準で「ゆっくり」話してくれたとしても、まだ「速い」と感じる可能性もあるのです…)
結局、私たち自身がリスニング力を上げるほかないのです。
つまり、「聞き取れない原因」を究明する必要があります。そのための効果的な方法として、ディクテーションをおすすめします。
これらを全て満たす音声教材を見つけるのはなかなか難しいものですが、Lingua.comにはディクテーション専用の練習ページがあり、これらの条件を完璧に満たしています。控えめに言っても「神サイト」です。
音声を聞いたら、画面下部の入力ボックスに聞き取った内容をテキストとして書き起こします。納得がいくまで繰り返し聞いたら、書き起こした内容を送信して採点してもらいましょう。
採点後は、点数が表示され、どの部分を聞き取れなかったかが可視化されます。これにより、自分の苦手な部分を明確に認識することができます。
「地味な勉強方法だな…」と思うかもしれませんが、ディクテーションは苦手な箇所を一つずつ洗い出し、対処することで着実にリスニング力を向上させる効果的な方法です。
さらに、Lingua.comで会員登録をすると、採点結果が保存されます。結果が数値として記録されるため、自分の進歩が視覚化され、日々の小さな成功体験がモチベーションにつながります。
ディクテーションをまだ試したことがない方も、1回5分程度で取り組めるので、ぜひ挑戦してみてください。
なお、「動画を活用してリスニング力を爆上げする方法」というタイトルで、以前記事を書かせていただきました。
ディクテーション以外の方法でリスニング力を上げたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。
最後に、ライティング力を向上させるための学習法をご紹介します。おすすめするツールは、やはりChatGPT-4oです。
無料版でも非常に優秀なツールですが、前述した「音声会話機能」の素晴らしさを考えると、有料会員になることを強く推奨します。有料版では翻訳のスピードや精度が向上し、ライティング練習の効率も格段にアップします。
例えば、以下のような指示文(プロンプト)を使えば、ChatGPT-4oが「DELE基準の添削性能」を発揮することをご存じでしょうか?
このようにChatGPT-4oに明確な指示を出すことで、DELE試験対策としての効果を最大限に引き出すことができます。
実際、DELE試験官の資格を持つスペイン人が「この文章なら確実に合格する」と太鼓判を押した文章をChatGPT-4oに送ったところ、「NO APTO(不合格)」の判定が下されました。
その理由も非常に妥当性のあるもので、細かい指摘が多く含まれていました。
これだけの機能が備わっているため、ライティング対策においては、もはやChatGPT-4oだけで十分だと言っても過言ではありません。これを活用すれば、DELEライティング対策がより効率的かつ効果的に進められるでしょう。
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それでは、¡Hasta pronto!
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