A1(入門)は、DELEの6つのレベルのうちもっとも易しいレベルです。
とは言っても、簡単な旅行会話レベルではまったく歯が立ちません。
日常生活で最低限必要なスペイン語単語、文法を習得する必要があります。
1.スペイン語圏の国々で共通して非常によく使われる日常表現を理解し、使用できる。
2.基本的な個人に関する情報や日常生活について質問したり、答えたりできる。
3.相手がゆっくり、はっきりと協力的に話してくれれば、会話に対応できる。
DELE A1の試験は2つのパート(GRUPO)にわかれます。
GRUPO1(読み書きのスキル)
読解(comprensión de lectura)が45分、記述表現(expresión e interacción escritas)が25分です。
GRUPO2(口頭表現に関するスキル)
リスニング(comprensión auditiva )が20分、口頭表現(expresión e interacción orales)が15分です。
GRUPOごとに点数が計算され、それぞれのGRUPOで合格ラインに達しなければなりません。
配点は、過去の実績ではGRUPO1は50点(読解が25点、文章表現が25点)、GRUPO2も50点(リスニングが25点、口頭試問が25点)で、双方のGRUPOともに30点以上獲得すれば合格です。
合計で60点以上獲得していても、いずれかのGRUPOで30点未満だと足切りとなり、不合格になってしまいます。
なお、文章表現に関しては、単語数とフォーマットが厳格に定められており、必ず守らなくてはなりません。
・時制としては、直接法現在の知識のみで対応できるようになっております。
(まれにTareaの説明文で未来形が使われることがありますが、特に問題ないでしょう)
・目的格代名詞は、まれにmeやteが出てくる程度です。lo, la, le, se等は知らなくてもかまいません。
・命令形はTareaの説明文で出てくることがありますが、自分で使いこなせる必要はありません。
・単語はDELE対策問題集を活用し、人物描写、生活用品、不動産関連(部屋を借りる、別荘を買う等)の単語を少し幅広めに知っておきましょう。
DELE A1のリスニングでは、短い簡単な文章を読んで全体の概要と要点を理解する力が求められます。
試験時間:45分。
読解は4つの課題(Tarea)からなり、全25問。配点は25点です。
Tarea1は、100語程度の長さの友人に宛てた手紙(またはe-mail)を読み、続く5つの設問に対して、それぞれ3択から正しいものを選びます。
テクニック:
1.まずは、おおまかに理解するため、全体をざっと読みます。
2.次に、設問を読み、ポイントに印をつけておきましょう。
3.印をつけたところを意識しながら、あらためて本文を読みます。
Tarea2は、9つのメモ書きや貼り紙、短い広告文(B〜J。Aは例題です)を読み、続く6つの短文(6.〜11.)の内容に最も適切なものに結びつけます。
テクニック:
1.短文のほうが数が少ないですから、こちらを先に読み、内容を頭に入れます。
2.そのうえで、B〜J(うち3つはダミー)のなかから関連するものを探しましょう。
Tarea3は、9つの広告やチラシ(B〜J。Aは例題です)を見て、続く6つの短文(12.〜17.)に対して最も適切なものを結びつけます。
テクニック:
1.短文のほうが数が少ないですから、こちらを先に読み、内容を頭に入れます。
2.そのうえで、B〜J(うち3つはダミー)のなかから関連するものを探しましょう。
Tarea4は、広告やお知らせを読み、続く8つの設問(18.〜25.)に3択で答えます。
テクニック:
1.さきに設問に目を通し、ポイントに印をつけておきましょう
2.そのうえで、広告・お知らせを見て、必要な情報を探しましょう。
DELE A1のリスニングでは、短い簡単な会話を聞いて、概要を理解する力が求められます。
試験時間:20分。
リスニングも4つのTareaからなり、全25問。配点は25点です。
なお、音声はスペイン人のものです。
Tarea1は、男女の会話を聴き、続く5つの問に、写真や絵で示される3つの選択肢から選んで回答します。音声は2回流されます。
テクニック:
・音声が流れる前に、5つの問と、それぞれの選択肢(写真や絵)に目を通しておきましょう。
Tarea2は、5つの音声メッセージを聴き、10個の選択肢(写真や絵)のなかからそれぞれのメッセージに関係の深いものを選んで回答します。音声は2回流されます。
テクニック:
・Tarea1同様に、音声が流れる前に10個の選択肢(写真や絵)に目を通しておきましょう。
Tarea3は、ある人物のひとりごとを聴き、続く8つの問に対して、正しいものを11の選択肢のなかから選んで回答します。音声は2回流されます。
テクニック:
・Tarea1同様に、音声が流れる前に11個の選択肢(ごく短い文章)に目を通しておきましょう。
Tarea4は、ある人物が友人に対して何かを説明しているのを聴き、続く7つの短い虫食い文の空欄に、8つの選択肢から適切なものを選びます。
テクニック:
・音声が流れる前に7つの虫食い文に目を通し、キーワードに印をつけておきましょう。
試験時間:25分
記述は2つのTareaからなります。
Tarea1は、サークルやカルチャースクール等の申込フォームに名前や性別等の基礎情報を記入し、さらに申込理由や簡単な自己紹介を文章で記述します。
Tarea2は、求人や賃貸の広告文案、知り合いの推薦状などを30~40語で記述します。
口頭表現は3つのTareaからなります。
Tarea1は、自己紹介です(1〜2分)。名前や出身地、勉強のこと、仕事の内容、旅行したことのある国等について話すとよいでしょう。
Tarea2は、日常生活について説明します(2〜3分)。仕事や余暇の過ごし方、食生活等、与えられた5つのトピックから3つを選び、試験官に説明します。
Tarea3は、会話です(3〜4分)。面接官が、Tarea2で受験者が話した内容について、いくつか質問します。
※Tarea1と2については、待合室で計10分間の準備時間が与えられ、メモを作っておくことができます。
ただし、あくまで備忘メモであり、 面接で書いたものを読み上げてはいけません。
なお、読解、リスニング、記述表現は土曜日の午前中に行われ、口頭表現は同日の午後または翌日に実施されます。
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本番同様の形式の問題が6~7セット収録されており、時間を計測して取り組むことで、DELE特有の試験形式に慣れることができます。
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いずれにせよ、各書店とも在庫が少なく、欠品になることも多いので、受験を決めたらすぐに入手するようにしましょう。
また、自己採点するためには別売の解答集"Claves"が必要です。あわせて購入しましょう。
読解とリスニングに関しては自己採点が可能です。
一方で、記述表現、口頭表現については自己採点は不可能です。
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